Q-sai@楽器挫折者救済合宿について
楽器挫折者救済合宿イメージ楽器挫折者救済合宿イメージ

TOP > about "Q-sai" > 主宰からのメッセージ > 10th

きりばやしひろき

きりばやしひろき

1971年生まれ、山梨県出身。高校卒業後プロとしての活動をスタート。1994年『叫ぶ詩人の会』でメジャーデビュー。ドラマー、ギタリスト、キーボーディスト、作曲家、編曲家など音楽業の他、ラジオパーソナリティをはじめMCや文筆など多方面で活躍している。著書多数。社会の楽器演奏者人口を増やすことを目的として様々な活動に日々取り組んでおり、2011年「Quiree株式会社」を設立。代表取締役。 http://dashman.org/

楽器挫折者救済合宿・主宰 きりばやしひろきからのメッセージ

「10周年の節目に」

楽器を始めたばかりの初心者でもプロの手ほどきを直接受けられる場は案外沢山ある。
また、教室や個人レッスンのようなスタイルで商売をされている組織は無数にある。
海外でも先進諸国あるいは途上国の都市部などではそのようなサインボードを大抵見かける。

それらのおかげで幸い今も昔も、演奏が趣味だという人々の数は絶えることがない。
それはとても尊いことであり、私個人、その世界に従事していらっしゃる方々には日々感謝をしている。

一方、我が合宿がそのような類いのものであると誤解される事実が未だにある。
10年間この信念を曲げずにやり続けてきたのにも関わらず・・・いえ、それは主催者の心内のみのことでなく、これまでに120以上の電波媒体や紙媒体を通じてこの思いを語り、実際に150開催以上の合宿を体当たりで行ない、今日現在延べ1800名以上の参加者と共に過ごしてきたのにも関わらず・・・である。[※この文章が公開された2014年1月1日時点のデータです]
日々応援してくださっている近しい方々でさえも一部そのように誤解するのだから、既存のものからの固定観念というのは本当に恐ろしい。

10年を経てここで改めて申し上げておくが、Q-saiは「教える」のが目的ではない。
発足当初から度々お話しさせて頂いている通り、できるならばそういったものは世の中の楽器教室等に従事する無数の方々に根こそぎお任せしたいのである。

0を1にすること。これがQ-saiの目的であり、信念である。

つまりは「無機」を「有機」に換える・・・ということだ。
放っておけば何もないであろう場所に何かしらのエネルギーを起こそうというのがQ-saiの目指すところであり、ある意味では天命だと思っている。
楽器教室のようなものをやりたくてQ-saiを始めた訳ではない。

しかしながらこうやって明確に表現しても恐らくまたどこかで「Q-saiさんの教室ではどんなカリキュラムを組んでいるんですか」とか「もし参加したら私は先生に何を教わろうかな」などといったピント外れの言葉を耳にするであろう。
前例がない故に止むを得ぬものとして常々覚悟はしているが、しかしながらそれなりには10年頑張ってきたつもりではあるので、未だ誤解をお持ちの方々くれぐれも宜しくお願いしますね。

ちなみに私は宗教の類いを一切信仰しない主義であるが、ある意味ではこのQ-saiを通じて音楽の布教活動をしているのだとは常々思っている。
音楽に深く寄り添う人が増えれば増えるほど、単純に良いあれこれが期待できる。
疑う余地はない。今日までの人類史が散々それらを証明してくれているのだから。

近年の我が国においては、一部では氷河期などと形容される楽器業界その他音楽マーケット全体を活性化させることはもちろん重要である。
楽器を扱うお店が自分の街にあるのとないのとでは街の雰囲気も違うし、少なくとも、ないよりはあったほうがハッピーだ。

・・・だが、我々の描く究極の夢はといえば、そのまだ先のほうにある。

きちんとした方法で音楽が深く広く正しく世界中に浸透すれば、その先にある尊い結果へと必ず繋がってゆく。
うまくイメージできないかも知れないが、少なくとも私の頭の中ではそのすべてのプロセスが明確に可視できている。
人類にとって究極の夢である世界平和さえ実現できると断言する。

洋邦を問わず珠玉の音楽には各国の文化、思想、歴史、哲学、そして何より物凄いエネルギーが凝縮されている。
音楽を何となく聞き流している人にはもちろん何も入ってこないが、正しく音楽と向き合えている人には人類共有の知的資源が容赦なく流れ込む。
と同時にアンサンブルの理念である“調和”の精神にじわじわと触れてゆくこととなる。

残念ながらここ数十年で人々は音楽との向き合い方を大きく変えてしまった。
今我々の言う「音楽」という言葉の意味合いと、たとえば40~50年前の人々が使っていた「音楽」という言葉の意味合いとではだいぶニュアンスが違う。
とくにデジタル化したことで音楽が聞き流しやすいものになってしまったのは大きい。

そういった意味で、日本あるいは世界中で、音楽を真に愛する者(=music lovers)の割合がまだまだ全然足りない。
また、Q-saiが河口湖等で定期開催しているせいぜい一回に十数名定員の体当たり合宿だけでは何の勢力の足しにもならない。
前述した明確な目的がある以上、Q-saiは今後様々な形態をとりつつ、国内外の垣根を越えてのアクションを積んでゆくこととなる。

ひょっとしたら皆さんも知らず知らずのうちに、あるいは既に、音楽の宣教師のようなものになっているかも知れない。
もちろんそんな意図はなくとも、音楽の素晴らしさを深く味わってしまったなら、大切な誰かと分かち合いたくもなるだろう。
それがあちらこちらで少しずつエスカレートしてゆけば、やがてはひとつの大きな力となる。

昨今、音楽以外に娯楽は山ほどあり、それらが音楽マーケット全体を侵食しているなどとよく言われるが、音楽をそれ以外の娯楽と同じ土俵にあげるには違和感がある。
そもそも音楽とは太古から常に我々人類のそばにある・・・何気なく見上げたそこにいつもある雲や星や月や太陽みたいなものだった筈だ。

・・・そうそう、皆さんに10年間うっかり伝え忘れていたことがある。

Q-saiのイニシャルアルファベット“Q”の文字をよく見て頂きたい。
そこには「0」と「1」という二つの数字が入っている。

もちろんこれは勝手な解釈だが、なにげに象徴的なので私は気に入っている。
そんな経緯で、Q-saiだけでなく弊社(=Quiree)の名にもこの文字を使わせて頂いている。

ただ、ちょっぴり惜しいのは、級数(=文字サイズ)的に1が0よりもだいぶ小さいというところである。
音楽と深く寄り添って生きる人々(=1)と、音楽にはとくに影響されずに生きる人々(=0)とでは、広くみれば前者はまだまだマイノリティなのかも知れない。
だとしたら尚更、Q-saiを続ける意義がある。

ちなみに“Q”をアルファベット小文字に書き直してみると、ご覧の通りマイノリティは逆転し、マジョリティになる。
人類にとっての究極の夢に向け、0を1にする活動をこれからは広くエスカレートさせてゆこうと考えている。
11年目に突入したQ-saiに是非とも、その力を貸して頂きたい。

2014年 1月 1日 きりばやしひろき

ページの先頭にもどる

楽器挫折者救済合宿
Q-saiお問い合わせ先
日本旅行お問い合わせ先電話番号 03-5369-4532