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きりばやしひろき
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昨年11月に行なわれた感謝祭で、我が合宿はめでたく15周年を迎えました。
2003年同月の発足から2019月元旦現在、これまでに我が合宿に入った取材は、新聞33紙、雑誌44誌、テレビ26番組、ラジオ39番組、ネット19サイト、計161媒体。
一泊以上の規模で開催された楽器挫折者救済合宿関連イベント(主に河口湖での合宿)の開催数は述べ216回、参加者数は述べ2,647名。
何事においてもアニバーサリーをお祝いする時、こんなふうに軌跡を振り返り「いつの間にかこんなに凄いことをやって来たんだなぁ」みたいなことを実感したり、驚いたりしますよね。
我が合宿もせっかくなので「こんなに凄い」感を出すために、いろいろ考えてみました。
「イメージは大きいほうがいいのかな…やっぱり地球とか宇宙とかかな…」みたいなことを合宿後の帰り道の高速道路渋滞にハマりながら考えていたところ
「東京〜河口湖間の距離はだいたい100km」
↓
「ということは往復で200km」
↓
「200回ぐらい往復しているのでトータル4万km」
↓
「4万kmって…赤道1周分の距離だ!」
という具合で、この15年で地球一周達成という物凄い事実を発見してしまいました。
…が、そのすぐ後に「とは言え、車なんて普通に何年か乗っていればそれくらいにはなるし…」とも思いました。
そんなこんなで我が楽器挫折者救済合宿、15周年を迎えましたが、ぜんぜん凄くないということばかりが見えてきちゃいました。
まあ、そもそも凄くなることを目指してきた訳ではないので、何の不都合もありません。
この節目でまたひとつ初心に戻り、ここにやって来るすべての人々がMusic Loverになれるよう、引き続き全力を尽くすのみです。
ある朝、海岸を散歩中に、一人の少年と出会った。
見渡す限り、砂浜には無数のヒトデが打ち上げられていた。
その少年は、ヒトデをひとつひとつ手で拾い、海へ向かって投げ続けていた。
私は少年に聞いてみた。
「何をしているんだい?」
少年はこう答えた。
「ヒトデを助けているんだよ」
私はこの果てしなく続く砂浜と無数のヒトデを見て、うっかりこんなことを言ってしまった。
「そんなことをして何かが変わるなんて本気で思っているのかい?」
少年はその言葉を受け止め、そしてまたヒトデを海へ投げた。
「このヒトデにとっては何かが変わると思うよ」
これは、アメリカの社会人類学者、ローレン・アイズリーのメッセージの中で私がいちばん好きなお話。
「物凄いこと」って案外こんな感じなんだろうな…なんて思いながら、日々あれこれ取り組んでいます。
という訳で、ぜんぜん物凄くない楽器挫折者救済合宿、皆さん引き続き宜しくお願いしますね。
2019年 1月 1日 きりばやしひろき